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業務改善

工数管理をエクセルで!表の作成方法や使い方・テンプレートを紹介

著者:チームスピリット編集部

  • 「プロジェクト原価管理や収益改善をするために、工数管理を始めたい」
  • 「まずはExcel(エクセル)で分かりやすい工数管理表を作ってみたい」

このようにお考えの企業担当者も多いのではないでしょうか。エクセルでの工数管理は、最初から関数などが入力されたテンプレートを使用すれば、比較的すぐに、かつ費用もかけずに開始することができます。

ただし、エクセルでの工数管理には限界があることも理解しておかなくてはいけません。

  • 集計に手間や時間がかかる
  • 結果の共有や分析がしづらい
  • 管理内容に変化があるたびに、項目の追加や更新などを手動で行う必要がある

本記事では、エクセルで作成した工数管理のテンプレートを紹介するとともに、その使い方や分析方法などを解説していきます。エクセルでできないことや、その解決策もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

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今すぐ工数管理に使えるエクセルのテンプレートを紹介

以下のような工数管理のテンプレートをダウンロードすることができるので、ぜひ利用してみてください。

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※本ファイルの内容についての保証、利用に関して弊社は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

エクセルの工数管理表には、WBSとガントチャートの2種類の形式がよく使用されます。

WBS タスクを細分化してまとめた構成図
ガントチャート プロジェクトの進捗を視覚的に確認できる表

WBSは「Work Breakdown Structure(作業分解構造図)」の略で、プロジェクトにおけるタスクを細分化してまとめたものです。一方のガントチャートは、プロジェクトの進捗を視覚的に確認できる表を指します。縦軸にタスク・横軸に時間軸を記載し、カレンダー形式でプロジェクトの進捗を一目で確認することができます。

上記のテンプレートは左側がWBS、右側がガントチャートになっているため、必要なタスクを洗い出すとともに、その進捗を可視化することができます。

※テンプレートの3つ目のシート(リストマスタ)は削除せずにお使いください。ステータスや担当者情報等をマスターデータとして保持しているため、情報の追加が必要な場合はこちらに入力する必要があります。

なお、その他のテンプレートを利用したい場合は、こちらもおすすめです。

シンプル ガントチャート|Microsoft

エクセルの工数管理表の使い方や分析方法

それでは、上記の工数管理テンプレートをもとに、表の使い方や分析方法などを解説します。

表の使い方と分析方法の3ステップ

  1. まずはタスクを洗い出し、WBSに割り当てる
  2. 計画や進捗状況を入力する
  3. 各タスクにかかった時間や進捗状況を分析する

ステップ1.まずはタスクを洗い出し、WBSに割り当てる

まずは大まかなタスクを洗い出し、B列に入力しましょう。その後C〜E列に細かいタスクを記載していきます。タスクを出し切ったら、タスクごとの担当者をG列に記載します。

ここで小さなタスクも漏れなく洗い出しておくことや、偏りのないチーム編成を行うことが大切です。

ステップ2.計画や進捗状況を入力する

すべてのタスクに担当者をアサインしたら、タスクごとの計画(開始予定日と完了予定日)を、「計画」のカテゴリー内(H列とI列)に入力していきます。ここで入力した日付はカレンダー上で薄い黄緑色(赤矢印の部分)に色付けされるため、ひと目でプロジェクトのスケジュールが分かるようになっています。

そして、青枠の「実績」という部分には、実際に開始した日と完了した日を入力します。すると入力した日付に対応して、カレンダー上の色が濃くなります(青矢印の部分)。これにより計画と実績を比較でき、管理者が社員(担当者)のデータを分析しやすくなるでしょう。

また、必要に応じて進捗状況も入力しましょう。

ドロップダウンリスト(プルダウン)形式で簡単に進捗状況を選べるようになっており、「完了」を選ぶと背景がグレーに変わります。進捗状況が可視化されることで、プロジェクト全体を俯瞰しやすくなるでしょう。

ステップ3.各タスクにかかった時間や進捗状況を分析する

ここまでの手順に従って工数管理表に入力したら、その結果を分析してプロジェクト改善に活かしていきます。例えば、以下のような分析が行えます。

  • 「期間(M列)」を参照して、各タスクにかかった時間を把握(ボトルネックを特定)する
  • ガントチャートを参照して、プロジェクトが順調に進んでいるかを確認する
  • ガントチャートを参照して、どの段階でどれくらい遅れが生じているのかを確認する

エクセルの工数管理表の作り方・関数を紹介

工数管理表にオリジナル要素を入れたい場合は、テンプレートを参考に自作してみるのも良いでしょう。

工数管理表を作る際によく使われる関数として、「NETWORKDAY関数」が挙げられます。これは土曜日・日曜日・指定された祝日を除いて、開始日から終了日までの期間に含まれる稼働日数だけを求める関数です。稼働日数をスムーズに求めたい時に活用できます。

また、日付に対応する曜日を返す「WEEKDAY関数」も便利に使えるでしょう。双方とも、本記事でご紹介したテンプレートでも使用しています。

なお、本記事のテンプレートで使用している関数は、エクセルの各セルをクリックすると確認できるようになっているので、ぜひ参考にしてみてください。

「NETWORKDAY関数」は「計画」「実績」の「期間」を入力するセル(J列とM列)に、「WEEKDAY関数」はカレンダー部分(P列以降)に使われています。

エクセルの工数管理表でできないことと、その解決策

冒頭でもお伝えした通り、エクセルで作成した工数管理表には、以下のようなデメリットもあります。

  • 集計に手間や時間がかかる
  • 結果の共有や分析がしづらい
  • 管理内容に変化があるたびに、項目の追加や更新などを手動で行う必要がある

例えば工数の記載漏れや入力忘れなどがあった場合は、その都度、対象者に対応を呼びかける必要があり、集計業務が非常に複雑になってしまいます。

また、「従業員に工数入力をこまめに行ってもらえない」「勤怠実績と工数実績の整合が取れない」といったことも起こりがちです。すると結果的に「正しい工数データが得られず、プロジェクト改善に活かせない」といった問題に繋がってしまいます。

工数管理をより正確に行い、かつプロジェクト改善に活かすためには、エクセルよりも本格的な管理を行える「工数管理ツール」を利用するのがおすすめです。

エクセルと工数管理ツールの特徴やできることを比較してみました。

エクセルでの工数管理 工数管理ツールでの管理
入力の手間 手間がかかる 「カレンダー連携」などができるため簡単
集計の手間 手作業のため手間がかかる 自動で集計され、グラフやレポートなどがリアルタイムで作成される
進捗や状況の共有 リアルタイムでの共有はできない クラウド型サービスが主流のためすぐに共有可能
他システムとの連動 不可 勤怠管理システムやカレンダーとの連動が可能
データ破損のリスク あり 危険性は低い
導入コスト 低い(もしくは不要) 一般的には利用料金がかかる

▼工数管理ツールの基本機能

工数管理に関する機能 詳細
スライダー工数登録 スライダーを用いて、直感的に工数入力ができる
外部カレンダー連携 連携可能なカレンダーに登録されたスケジュールを、工数実績として登録できる
モバイルアプリからの工数登録 外出中や出張中でも、簡単に工数登録ができる
勤怠管理システム連動 勤務時間と完全に整合の取れた工数登録が行える
経費精算システム連動 工数情報と経費精算の情報を、プロジェクトごとに紐付けて集計できる
日報機能 工数実績の登録時に、毎日の作業報告を社内SNSを使って共有できる
レポート・ダッシュボード機能 工数情報・残業時間・経費利用状況などを「見える化」できる

エクセルでの工数管理はコスト面などのメリットがあるものの、より細かくプロジェクトの管理や分析などを行いたい場合は、工数管理ツールの導入がおすすめです。

工数管理ツールであれば、工数を直感的に入力できたり、カレンダーや勤怠管理システムと連携して簡単に入力できたりするため、従業員にその都度工数実績を記録してもらいやすくなります。

また、そのデータが即座にレポートに反映されるため、リアルタイムでプロジェクトの問題点を発見し、業務改善に活かすことも可能です。

工数管理ツールを導入してプロジェクト管理の効率を大きく改善した事例

工数管理ツールの導入により、プロジェクトの課題を解決した企業の事例を紹介します。

1.工数管理ツールの導入により、赤字案件が大幅に減少

顧客管理アプリケーションなどの導入支援を行う株式会社ウフルは、自社システムによる工数管理が不徹底であったことが原因で、収益悪化のリスクが高い状態となっていました。

そこで、プロジェクト管理の方法を根本から見直すべく、勤怠管理や工数管理、経費精算などの機能を提供するクラウドサービス「TeamSpirit Leaders(チームスピリットリーダーズ)」を導入。

原価の予実状況や着地予測を可視化することで、赤字案件が大幅に減少しました。

また、プロジェクトごとの粗利率やメンバーごとのアサイン率もチェックして「メンバーのアサイン率が低い場合には新規案件獲得に力を入れる」といったことができるようになったため、案件獲得量を計画できるようになりました。

参考:株式会社ウフル 導入事例

2.工数管理ツールによって、受注コストや案件の質などが適正かどうかを検証できるように

IT領域でコンサルティングサービスを提供するModis株式会社は、「複数のメンバーがひとつのプロジェクトに参加する」「ひとりが複数のプロジェクトに携わる」といった働き方が多く、もともとはエクセルで工数管理を行っていました。

しかし、規模が大きくなるにつれエクセルでの管理に限界を感じて、工数管理ツール「TeamSpirit」を導入しました。

その結果、リアルタイムで案件の質や稼働状況などを分析できるようになり、業務の「見える化」が実現。受注コストや案件の質などが適正かどうかも検証できるようになりました。

さらに、稼働分析やプロジェクトの難易度に基づいた能力評価など、個人の評価にも繋げることができています。

エクセルよりも工数管理ツールがおすすめなケース・そうでないケース

ここまでの内容を踏まえると、エクセルを使った工数管理が適しているのは以下のようなケースです。

  • 企業や部門単位ではなく個人で工数管理をしたい
  • 他システムとの連携・連動などはしなくてもよい
  • エクセルに詳しい従業員がおり、複雑な関数やマクロなどを用いてカスタマイズできる
  • 費用を一切かけずに、最低限の工数管理をしたい

一方で、以下のようなケースでは、工数管理ツールを利用するのがおすすめです。

  • 多くの従業員の工数管理を行いたい
  • 適切なコスト管理を行い、赤字のプロジェクトをなくしたい
  • スケジュールをうまく組み立てたり、業務フローを改善したりして利益率を上げたい
  • 正確な見積もりができるようにしたい
  • 生産性の高い社員を正しく評価したい

おすすめの工数管理ツールを紹介

工数管理ツールには、以下のようなものがあります。

  • TeamSpirit(チームスピリット)
  • クラウドERP ZAC
  • freeeプロジェクト管理
  • CrowdLog(クラウドログ)
  • EnkinGT
  • TimeCrowd(タイムクラウド)
  • Pace(ペース)
  • Backlog(バックログ)

他の工数管理ツールをチェックしたい場合は、おすすめ8選をご覧ください。

参考:工数管理ツールのおすすめ8選を一覧比較|機能や費用を確認しよう

まとめ|エクセルの工数管理表と工数管理ツールを使い分ける

本記事では、エクセルで工数管理を行う方法を解説しました。ぜひご紹介したテンプレートを使って、WBSやガントチャートを活用してみてください。

ただし、エクセルは共有することを前提として作られたツールではないため、以下のような点に注意が必要です。

  • 集計に手間や時間がかかる
  • 結果の共有や分析がしづらい
  • 管理内容に変化があるたびに、項目の追加や更新などを手動で行う必要がある

エクセルで作成した表は、個人や小規模のチームで、最低限の工数管理を行うのに適しています。

企業が本格的な工数管理を行ってプロジェクトの利益率を上げたいと考えるならば、専用のツールを導入することがおすすめです。

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