合同会社DMM.com
スピーディーに変化し続ける組織で、約2,300名の従業員が多種多様なプロジェクトに参画。正確なプロジェクト工数管理を実現すべくTeamSpiritを選択
事例ポイント
課題
- 勤怠と工数の管理システムが分かれていたため稼働時間が連動しておらず、正確な工数把握に多くの時間をかけていた
- 勤怠と工数システムが連動していないため、両方のシステムにそれぞれ入力する必要があった
- 直接雇用と非直接雇用の従業員が別々に管理されており、工数計算や会計への計上に時間を要していた
決め手
- 勤怠と工数の時間が完全に一致し、同時に確定するため、従業員・管理者双方で時間を短縮できる
- 雇用形態に関わらず全従業員がTeamSpiritを使うことで、同じプロジェクトを一元管理でき、集計作業を効率化できる
- 無償アップデートで常に最新の法令・制度に対応することができる
効果
- 勤怠と整合性のとれた工数を簡単に把握できるようになった
- 勤怠や工数の入力・承認の状況を一覧化し、作業依頼の通知ができるようになった
事例概要
機能 | 勤怠管理, 工数管理 |
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業種 | IT・インターネット, サービス |
従業員数 | 1000人以上 |
特徴 | 自動化による作業時間の削減, 最新法令への対応, プロジェクト原価や利益の見える化, プロジェクト原価管理の効率化 |
会員数3,900万人を誇る総合サービスサイト「DMM.com」を運営する合同会社DMM.com。
「領域問わず、なんでもやる」をポリシーとし、28社のグループ企業と共にエンタメ、金融、テクノロジー、ハードウェアといった様々な領域で、未来をつくる60以上の事業を展開している。
約2,300名の従業員がさまざまなプロジェクトに参画している同社は、正確な工数管理を徹底すべく、システム刷新を決断した。カスタマイズ性の高いオンプレミスシステムとの間で悩んだ末、最終的にTeamSpirit導入に至った決め手は何だったのか。
人事部 栁田貴志氏、情報システム部 葛西 亮氏、DGホールディングス BPM部八幡友紀氏に話を聞いた。
(以下敬称略、役職はインタビュー当時のもの)
導入前の課題
日々新たなプロジェクトが立ち上がる同社。プロジェクトごとの原価計算や資産計上、また研究開発税制に対応するための基礎情報として、より正確な工数管理をする必要があった。
―旧システムでの工数管理には、どのような課題があったのでしょうか。
八幡:以前は勤怠と工数が別システムで管理されており、従業員は毎日両方のシステムに情報を入力する必要がありました。両者は統合されているわけではなかったので、データの整合性が取れているのかどうかも確認できませんでした。また工数管理システムには締め機能がなかったため、経理側で締め処理をした後で修正が入るなど、情報が揺らぎやすいという課題もありました。
導入の決め手
勤怠・工数管理に関する課題を解決すべく、システム刷新を検討し始めた同社。カスタマイズ性の高いオンプレミスシステムとスピーディーに導入できて運用負担が軽減できるTeamSpiritのどちらを選ぶべきなのか、最後まで悩んだという。
−オンプレミスも検討するなかで、最終的にTeamSpirit導入を決めた経緯はどのようなものだったのでしょうか。
葛西:システム選定の最優先事項は勤怠と工数を一元管理できること。かなりたくさんの製品を比較検討しましたが、その時点で選択肢は4つ程度に絞られました。情報システム部門の立場から最終的にTeamSpiritを選んだ一番の理由は、無償アップデートで常に最新の法令・制度に対応できる点です。オンプレミスは自由にカスタマイズできますが、法律が変わるたびにシステムのための日程調整をしなくてはなりません。この負担は非常に大きいと感じました。障害対応についても、TeamSpiritであればお任せできるという安心感もありました。また当社はMacユーザーがとても多いため、Mac対応であることも魅力でした。
八幡:会社としては勤怠と工数の一元管理と時間の完全一致を実現し、正確なプロジェクト原価を把握するということが最優先事項ではありました。だからといって従業員の要望や使いやすさを無視することはできません。必要な業務がもれなく実現できるか操作性がどうかを慎重に確認する必要がありました。そのため選定の段階で50名ほど希望者を募り、トライアルで実際にTeamSpiritを使ってもらいました。
「勤怠の打刻が簡単」
「工数もスライドバーを使って手軽に入力できるので、手間がかからない」
という従業員の評価も決断に至る大きな要因となりました。オンプレミスの場合、コストを度外視すればほとんどの要件を実現できてしまうことから、ユーザー要望に対して延々とカスタマイズを繰り返すことになるのが予測されました。一方で「ベストプラクティスなので」という説明で現場の多くに理解してもらえる可能性が高いことから、SaaS型システムを選定する方針としました。とはいっても、ユーザーの声を無視した導入では理解を得られません。まずは従業員に向けたトライアルを行い、その結果好評な結果を得ることができたため、社内合意の元で導入に踏み切ることができました。
導入の効果
―実際に導入してみて、どのような効果を感じていますか。
八幡:従業員の勤怠や工数の入力業務が効率化されたことはもちろん、入力・承認状況の一覧をレポートで見られるようになったのもとても便利だと感じています。期限内に作業が終了していない従業員や管理者にSlackで一斉に入力を依頼できるようになりました。必要なタイミングでデータがしっかり揃うので、締め処理もスムーズになりました。
栁田:最近社員が急速に増えており、個人の有給休暇の日数管理がかなり煩雑になっていたのですが、TeamSpirit導入後は休暇の管理も楽になりました。以前のシステムでは、当社独自の休暇を個別に管理することが難しかったのですが、TeamSpiritは休暇の種別ごとに付与や日数の管理、申請・承認ができるため、誰がどのような理由で休んでいるのかや取得状況等が一目でわかるようになりました。
また、当社には多様な人材が働いており、従業員の勤務体系も90種類近くあるのですが、それらの勤務体系はTeamSpiritの標準機能で全て設定可能です。正確な勤怠管理を行いながら、様々な働き方の社員が活躍できる環境をシステム面でも実現できるようになったのもよかったかなと思います。
―サポートサービスもご活用いただいていますでしょうか。
葛西:実際に稼働し始めるとそれなりにトラブルも起こりますが、いつも真摯に、またスピーディーに対応してもらえるので助かっています。こちらから伝えなくても的確に緊急度も判断してくれるので、ありがたいです。システム自体もどんどん機能改善されていくので期待感があります。
TeamSpiritに対する今後の期待について教えてください。
柳田:月中の残業時間予測アラートをSlack経由で通知してもらえるようになると、より早く気づきを与えることができると思います。今後のバージョンアップに期待しています。
八幡:
以前は「給与」と「勤怠」が同一システムで「工数」が別システムでしたが、「給与」はそのままに「勤怠」と「工数」がTeamSpiritによって統合されました。メンテナンス対象のシステム数は変わっていないものの、TeamSpiritは機能豊富であるが故の複雑さもあり、トータルとしてのメンテンナンスコストは増加しています。今後はクラウドならではのメリットとして、マスタメンテナンス周りの作業が効率化されるソリューションを期待しています。
弊社特有の事情にはなりますが、弊社では頻繁に新組織が発足し、数百人単位の異動が発生します。組織改編のタイミングではメンテナンス負荷が大きくなりますが、その点に関してはSalesforceのデータローダーを駆使するなどで対応しており、運用負荷軽減ついてはまだ改善の余地があると思っています。以前、TeamSpirit EXという大企業向けサービスについてご紹介いただきましたので、それも選択肢のひとつとして今後検討を考えています。今後のバージョンアップにも大いに期待しています。
―今後の展望について教えてください。
栁田:今はやるべきことをしっかりできるように足元を固めている段階ですが、今後はレポートやダッシュボードをもっと有効活用して、残業時間削減のためのアプローチや休暇の積極的な取得につなげていきたいと考えています。TeamSpiritではSlackと連動した打刻もできるとのことなのでその活用も含め、従業員にとってより利便性が高く、経営の改善にもつながるシステムを実現していければと思います。
勤怠・工数・経費精算などをクラウドで一元化
合同会社DMM.com
- 設立
- 1999年11月
- 事業内容
- 会員数3,900万人を誇る総合サービスサイト「DMM.com」をはじめとし、28社のグループ企業と共にエンタメ、金融、テクノロジー、ハードウェアといった様々な領域で、未来をつくる60以上の事業を展開している。
- URL
- https://dmm-corp.com/
- 資本金
- 2022年8月
- 取材年月
- 2022年8月