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基礎知識

シフト管理システムで管理業務はどう改善する?選定ポイントも解説

著者:チームスピリット編集部

紙やExcelで毎月や毎週のシフト作成をする場合、希望シフトの回収やシフト調整等に手間がかかります。これらのシフト関連業務をアナログで行っている場合、シフト管理システムの導入によって業務の大幅な効率化が見込めます。

本記事では、シフト管理システムの導入によりどのような業務改善が可能か、その代表的機能から解説します。また、実際にシフト管理システムを選ぶ際のポイントについても紹介します。

●目次

1.紙やExcelによるシフト管理のあるある課題

 ・時間がかかる

 ・ミスが起きやすい

 ・突発的なシフト変更が発生する

 ・公平性を担保しにくい

 ・法令遵守の対応が難しい

2.シフト管理システムで業務を改善できる!

3.シフト管理システムでできる主なこと

 ①シフト希望の申請受付

 ②複雑なシフトの自動作成

 ③シフトの最適化

 ④状況に合わせたリソースの再編成

 ⑤クラウドでスタッフへシフト表を共有

4.主なシフト管理システムアプリの種類

 ・シフト作成&管理に特化したタイプ

 ・勤怠管理システムに含まれるタイプ

5.シフト管理アプリやシステムを選ぶときのポイント

 ・法違反対策ができるか

 ・共有機能は必要十分か

 ・従業員が使いやすいツールと連携できるか

 ・マネージャーが使いこなせるか

6.まとめ

7.シフト管理業務を効率化するには

1.紙やExcelによるシフト管理のあるある課題

今も紙やExcelでシフトを管理しているという企業も少なくありませんが、余分な手間や労務管理上のリスクが発生する場合があります。紙、Excelでのシフト管理を行う際によくある課題とその問題点についてそれぞれ解説します。

時間がかかる

紙やExcelでのシフト管理はまず「シフト表」を作る必要があり、シフトを確定させるための細々とした作業はマネージャーなどの管理者が行うため、その分時間がかかります。シフトを確定させるためには具体的には以下の作業が必要です。

・従業員のシフト希望や勤務できない日をメールやメモ書きで伝えてもらう
・従業員の希望シフトを集約
・週ごと、日ごと、時間帯ごとのリソースが足りているか確認する
・リソースが足りない分のシフトに入れる従業員を探しシフトを確定

紙やExcelはあくまで上記の方法で確約したシフトをまとめるためのツールであり、シフト管理のシステムやアプリのように、シフト調整や集約を効率化させることはできません。

ミスが起きやすい

紙のシフト管理の場合、シフト管理者が自分の手でシフト表に記入するため、勤務時間の計算ミスや記入ミスが起こりやすくなります。

Excelではシフト表に勤務時間の合計などを自動で計算できる関数が組み込まれていればある程度計算ミスは防止できます。ただし、従業員の希望シフトの反映ミスがあった場合、その都度手動で訂正しなければならないのは紙のシフト表と変わりません。

管理者が自分の判断でシフトを組むため、「希望シフトが通らなく不公平」「自分ばかり長時間の勤務になる」などの不満が従業員から出る可能性があります。特定の従業員の勤務時間が長くなったり、反対にいつも短時間のシフトしか割り当てられなかったりという偏りに気付けない場合があるためです。

これらのルールに違反した状態のシフトが常態化していると、労働トラブルに発展するため、未然に違反を防止する仕組みが必要となります。

突発的なシフト変更が発生する

紙やExcelを使ったシフト管理の場合、突発的なシフト変更が発生した場合にシフト管理者が逐一自分の手でシフトの調整をしなくてはなりません。

シフト制の職場では、一度その月や週のシフトが決定した後に従業員から家庭の事情や急病などで「休みたい」という連絡が入る可能性があります。特に新型コロナウイルス感染症の流行後は発熱や咳などの症状がある従業員を働かせるのは感染防止の観点から問題があり、シフト変更が起こる頻度も増えています。

このように突発的なシフト変更が発生した時に困るのが、必要人数が足りなくなり業務に支障が出ることです。そうした事態を防ぐため、マネージャーが急遽シフトに入れる人に連絡をしたり、またはマネージャーをはじめとする正規社員がシフトを埋めたりといった対応が必要になります。また、シフト変更により他の従業員の勤務時間や出勤時間に変動がある場合、作り直したシフト表に基づき、別途連絡する手間がかかります。

公平性を担保しにくい

シフト管理者が自分の判断でシフトを組むため、「希望シフトが通らなく不公平」「自分ばかり長時間の勤務になる」などの不満が従業員から出る可能性があります。特定の従業員の勤務時間が長くなったり、反対にいつも短時間のシフトしか割り当てられなかったりという偏りに気付けない場合があるためです。

法令遵守の対応が難しい

経験が浅いマネージャーがシフトを組んだ場合、労働基準法で定められているルール違反に気付かずシフトを組んでしまう場合があります。

シフト作成をする上で間違うことのできない労働基準法のルールは主に以下の点です。

・労働時間の上限は原則1日8時間、1週40時間であり、この上限を超えて働かせるには36協定の締結が必要
・36協定の適用者の場合、協定で定めた時間外労働を超えて働かせてはならない
・1日の労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、勤務時間の途中で与えなければならない
・満18歳未満の年少者を働かせる際は、1日8時間、1週40時間の法定労働時間の範囲を超えて働かせてはならない
・外国人留学生の勤務日数は1週6日以内、労働時間は1週28日以内(長期期間中は1日8時間、週40時間)


これらのルールに違反した状態のシフトが常態化していると、労働トラブルに発展するため、未然に違反を防止する仕組みが必要となります。

2.シフト管理システムで業務を改善できる!

シフト管理システムとは、従業員のシフトを自動で作成することができるツールです。作成だけではなく、作ったシフトの修正、従業員への共有などを、クラウド上で一元管理することができます。紙やExcelでシフト作成をしていた際にかかる手間を大幅に削減でき、業務の効率化が可能です。手作業で行っていた時のミスやシフトの方よりも減るため、正確かつ、従業員に不公平感を与えないシフト作成に役立ちます。

従業員側にとっても、スマートフォンを使って確定したシフトを確認したり、シフト希望の提出をしたりといったことが可能になります。

3.シフト管理システムでできる主なこと

シフト管理システムには主に①~⑤のような機能が搭載されており、業務を自動化・効率化できます。これらの機能を用いて、シフト管理担当者の負担を軽減しましょう。

①シフト希望の申請受付

紙のメモや電話、口頭でシフトを伝えなくとも、従業員のスマホやパソコンから簡単に希望シフトを提出できる機能です。職場に直接訪れる必要もなく、場所や時間を問わずシフトを申請できるので、従業員にとっては便利です。シフトの出し忘れなども防止できるため、シフト管理者にとってもメリットがあります。

②法令に則ったシフト管理

アナログな管理では間違いが生じやすい、労働時間や休憩時間、休日日数、自社で定めているインターバル時間などに違反がないか、事前に把握できる機能です。法違反のリスクがあるシフトを組んでいると、その部分に対しアラートを表示してくれる機能もが搭載されているタイプもあります。これらの機能を活用することで、シフト管理者が気付かずに法違反に抵触したシフトを作成してしまう心配もなくなります。

③シフトの最適化

シフト管理システムであれば、これまでシフト管理者が手作業や目視でやっていた日ごと、時間帯ごとのリソース過不足を自動的に集計して表示できます。人の手による集計作業や確認では防げないミスの発生が起きにくいため、2重チェックや訂正作業の手間も削減できます。

またチェーン店で同じシステムを利用している場合、ある店舗の日ごとや週のリソースが足りない時には人員のリソースが空いいている他店舗から応援を依頼するなどの対処もしやすくなります。

④状況に合わせたリソースの再編成

チェーン展開している企業の場合、繁忙期に自店舗の従業員を派遣するなど他店舗支援など、状況に合わせたリソースを簡単に再編成することができます。これらのリソースはクラウド上で管理するためExcelのシフト表をメールで送ったりする必要もなく、スタッフへの共有もスムーズに行うことができます。

⑤クラウドでスタッフへシフト表を共有

クラウドのシフト管理システムであれば、システム上で確定したシフトを登録しておいた従業員のメールアドレスや従業員がスマートフォンにダウンロードした専用アプリに自動配信できます。シフトをプリントアウトして手渡ししたり、逐一従業員にメモさせたりといった手間を削減できます。

4.主なシフト管理システムの種類

ここでは、シフト管理システムの2つの種類について解説します。自社の従業員管理の形態やコスト感に合っているか、確認しましょう。

シフト作成&管理に特化したタイプ

主に、メールやアプリを通じた従業員の希望シフトの回収や、シフト表の自動作成を行うシンプルなタイプのシステムです。チェーン店で同じシステムを導入することで、近隣の店舗ごとのシフトの共有も可能で、シフト管理者が抱えるシフト作成やシフトの共有、多店舗も含めたシフトの調整が大幅に効率化します。

勤怠管理システムに含まれるタイプ

シフトに特化した専用システムではなく、勤怠管理システムの機能の1つとして従業員シフトの作成や管理などの機能が含まれているシステムです。勤怠管理のシステムと連携することで、同じ画面でシフト、勤怠関連の情報を一括して管理できるため、それぞれのシステムを使い分けていた時より効率化できます。

また、給与計算のシステムやソフトと連携できる勤怠管理システムであれば、シフトに応じた毎月の労働時間を集計して計算する給与計算の手間も減らすことが可能です。シフト管理機能が搭載されている勤怠管理システムとして契約する必要があるため、シフト作成や管理に特化したタイプよりも導入・運用コストがかかります。

5.シフト管理システムを選ぶときのポイント

実際にシフト管理システムを検討する際に必ずチェックしておきたいポイントについて紹介します。自社の課題と照らし合わせてポイントを確認してみましょう。

法違反対策ができるか

意図しない法違反を防ぐアラート機能があるシステムを選びましょう。労働時間・休日日数などの上限はもちろん、変形労働時間制や勤務間インターバルの適用者、36協定の適用者ごとの設定を登録できるタイプが望ましいでしょう。適用者のシフトが法違反に抵触する場合、シフト確定前に表示されるタイプのシステムであれば労務リスクを減らすことができます。

共有機能は必要十分か

店舗を複数抱えている企業の場合、管理者から従業員に確定シフトを共有するだけでなく、さらに広い範囲の共有機能が求められます。店舗間でスタッフや正社員のシフトを共有できる機能があれば、店舗間の人的リソースの最適化に役立ちます。

従業員が使いやすいツールと連携できるか

シフト管理者が希望に基づき割り当てたシフトを、従業員側のパソコンやスマートフォンで変更申請できる機能があるか確認しましょう。シフトの変更申請ができる場合でも、勤務時間を変更できないように設定できる機能があるシフト管理システムもあります。

例えば「朝9時から12時までの5時間」のシフトで入っていた従業員が、同じ日の「12時から2時までの4時間」のシフトで変更申請したとします。そうすると1時間分のシフトが開き、別の従業員の勤務時間を増やすなどの影響が生じる可能性があります。そのため、「勤務開始時間や日にちは変更申請できるが勤務時間は変更できない」という制約を予め設けておくことで変更範囲をある程度コントロールした上でシフトの変更申請を受け付けることができるのです。

マネージャーが使いこなせるか

あまりに多機能で現場のマネージャーまたは従業員が使いこなせない、使わない機能が複数ある、といったシステムでないか確認しましょう。これまで紙やExcelで管理をしていた職場では、操作が難しいシステムを導入してしまうと運用できるまでに時間がかかる場合があります。なるべく見やすい画面で直感的に操作できるタイプのシステムを選ぶようにするとよいでしょう。

6.まとめ

Excelや紙でのシフト作成はマネージャーをはじめとするシフト管理者が手作業で行う作業が多く手間がかかるだけでなく、シフトの公平性や法令順守の面でも懸念ある方法です。シフト管理システムを導入することで、シフトの作成作業を削減できるだけでなく、シフト共有やリソース確認など、現場や店舗をまたいだ業務効率化にも役立ちます。

シフト管理システムには、シフト作成・管理に特化したタイプ、勤怠管理システムの機能として活用するタイプがあります。システムを導入する際は、シフト作成の他にどのような機能が必要か、多店舗を横断して導入すべきか検討した上で自社の課題解決に適したシステムを選びましょう。

7.シフト管理業務を効率化するには

「チームスピリット」のアドオン機能で「シフト管理」を導入すれば、離れた店舗や作業場などのアルバイトを含めた従業員のシフト表を簡単に作成できます。

現在運用しているExcelのシフト管理表をシステム上に取り込むこともできるので、いきなりシフト作成の全てをデジタル化せずとも、現場に混乱が起きない形で導入が可能です。

また、関係する全ての場所のシフト計画を一元管理できるので、日毎のリソース過不足を集計したり、繁忙期の他店舗支援を行ったりと、状況に合わせて簡単にリソースを再編成することができます。クラウド上でシフト・勤怠管理を行うため、スタッフへの共有もスムーズになります。

シフト作成や管理を効率化させたいと思っている企業の担当者様はぜひ資料請求やお問合せをご検討ください。