勤怠管理システムのセキュリティは安全なのか?対策やツール例も紹介
著者:チームスピリット編集部
「クラウド型の勤怠管理システムは本当に安全なのだろうか」「セキュリティ面で不安があり、システム導入に二の足を踏んでしまう」といった課題を抱える企業の情報システム部や労務担当者の方もいることでしょう。
勤怠管理システムのセキュリティ対策が不十分だと、従業員の個人情報漏洩や不正アクセスなどの深刻な問題が発生する可能性があります。しかし、適切なセキュリティ対策が施されたシステムを選択することで、これらのリスクを最小限に抑えられます。
本記事では、オンプレミスとクラウド型システムのセキュリティの違い、システム選定時に確認すべきポイント、そして安全性の高いおすすめのツールについて詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、業務効率化とセキュリティの両立を実現する勤怠管理システムの導入にお役立てください。
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勤怠管理システムのセキュリティは安全か?
結論から言うと、ほとんどの勤怠管理システムは適切なセキュリティ対策が行われているため、安全性に問題はありません。通常、システムを提供する会社(ベンダー)が安全を確保するための保守運用を行っているためです。
ただし、以下のポイントによってセキュリティの性質が異なるため、勤怠管理システムを選ぶ際は自社の求めるセキュリティ要件に合ったものを吟味する必要があります。
- 提供形態(クラウド(SaaS)またはオンプレミス)によるセキュリティ特性の違い
- クラウド(SaaS)型勤怠管理システムの、製品によるセキュリティ品質の違い
まずは、勤怠管理システムの提供形態によるセキュリティ特性の違いに注目してみましょう。
勤怠管理システムの提供形態は大きく分けて、オンプレミス型とクラウド(SaaS)型の2種類があります。
オンプレミス | クラウド(SaaS) | |
---|---|---|
概要 | 自社でシステムを保有(もしくは外部に委託)し、ネットワークも社内のものを利用する | システムを自社で構築・保有する必要がなく、システム保守も基本的には不要 |
セキュリティの特徴 |
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こんな企業におすすめ |
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ここからはそれぞれの特徴に関して詳しく解説します。
オンプレミス型
オンプレミス型の勤怠管理システムは、自社内にサーバーを設置して運用します。セキュリティ特性の観点から見ると、ローカルネットワーク環境で使用するため外部からの不正アクセスや情報漏洩のリスクが比較的低い点が特徴です。ただし、オンプレミス型システムのセキュリティも万全というわけではありません。不正メールの受信などから、ローカルネットワーク内にセキュリティインシデントのリスクが発生することもあります。
オンプレミス型のデメリットは、サーバーやネットワーク機器の管理が自社の責任となる点です。ITの専門知識が必要不可欠なので、IT・セキュリティに関する専門部署や人材の確保が必須となります。また大きな初期費用や導入時間がかかることも考慮しなければなりません。導入後も保守や運用管理に継続的なコストと労力がかかる点も留意すべきです。
このように、オンプレミス型は高度なセキュリティと柔軟なカスタマイズが可能である反面、導入や運用に関する負担が大きいという特徴があります。
オンプレミス型のメリット・デメリットまとめ
▼メリット
- 自社のセキュリティ要件に合わせてシステムを構築できる
- カスタマイズの自由度が高い
- データの完全な管理権限を持てる
▼デメリット
- 導入コストが大きい
- 専門的な知識を持つIT人材が必要である
- 継続的な保守・運用コストがかかる
以上を踏まえて、向いている企業は以下のとおりです。
- 自社のセキュリティ要件に合わせた高度なセキュリティ対策を行いたい企業
- 自社に最適化するため独自のカスタマイズを追求したい企業
- システム全体の保守管理を担う人的リソースが確保できる企業
クラウド型(SaaS)
クラウド型(SaaS)勤怠管理システムは、ベンダーのサーバーにインターネットを介してアクセスする方式です。社内でのシステム構築が不要で、導入費用を最小限に抑えられるため、近年注目を集めています。
クラウド型の勤怠管理システムは製品によって様々なセキュリティ対策が行われています。セキュリティ品質の高い製品は、頻繁にアップデートが行われていたり、セキュリティに関する各種認証を取得していることなどから判断できます。
クラウド型勤怠管理システムのメリットとしては、初期投資の抑制や迅速な導入が可能な点が挙げられます。また、システムの保守や更新をベンダーが担当するため、運用負担が軽減されるという利点もあります。
デメリットとしては、カスタマイズの自由度が比較的低い製品が多い点が挙げられます。またインターネット接続に依存するため、通信障害時にシステムが利用できなくなる可能性があります。
クラウド型のシステムはデータの管理を外部に委ねることになるため、情報セキュリティ対策に力を入れているベンダーの製品を選ぶことが重要です。クラウド型の中でもセキュリティ性の高いシステムの特徴に関しては後述します。
クラウド(SaaS)型メリット・デメリットまとめ
▼メリット
- 導入費用が少なく、迅速な導入ができる
- システムの保守や更新の負担が大きく軽減される
- インターネットを通じて場所を選ばずアクセスできる
- セキュリティ対策に力を入れた製品を選べば、高いセキュリティ品質が確保できる
▼デメリット
- ツールによってはカスタマイズがあまりできない
- インターネット接続に依存する
- データ管理を外部に委ねるため、ベンダー(製品)選びが重要になる
以上を踏まえて、向いている企業は以下のとおりです。
- 迅速な導入・運用開始を求める企業
- 複数拠点や在宅勤務など、柔軟な働き方を推進する企業
- 保守管理に労力をかけたくない企業
勤怠管理システムのセキュリティ対策が不十分な場合に起こりうる問題
適切なセキュリティ対策を怠ると、深刻な問題が発生する可能性があります。ここでは、セキュリティ対策が不十分な場合に起こりうる主な問題をいくつか紹介します。
なお、しっかりと対策されたシステムを選択・運用することで、セキュリティに関する各種問題をしっかりと防げるようになります。
ウイルスやマルウェアの感染
ウイルスやマルウェアの感染は、勤怠管理システムの脅威の一つです。これらに感染すると、データの改ざんや破壊が引き起こされ、システムのセキュリティを弱体化させる可能性があります。最悪の場合、システムが停止する事態も起こり得るかもしれません。さらに、システム停止中は勤怠データの集計も手作業で行わざるを得なくなります。
不正アクセス
悪意を持った第三者による不正アクセスは、企業において頻繁に発生しており、適切なセキュリティ対策が施されていない場合、不正アクセスの被害に遭ってしまう恐れがあります。
主なリスクとしては、システムに保存されている従業員の個人情報が外部に漏洩する危険性があります。また、勤怠データが改ざんされる可能性もあり、給与計算や労務管理に重大な影響を及ぼすかもしれません。
不正アクセスの対策としては、認証システムの導入やデータの暗号化、定期的なセキュリティ監査などが必要です。これらの対策により、たとえ不正アクセスの試みがあっても、システム内部への侵入を防げます。
サーバー上のデータの破損
不正アクセスやマルウェア以外にも、様々な要因でサーバー上のデータが損失する可能性があります。
主な要因としては、人的ミスによる重要ファイルの誤削除などが挙げられるでしょう。また、落雷や停電といった電気的トラブル、地震や台風などの自然災害もデータ損失のリスクとなります。デジタル機器は繊細で、外見上は問題なくても強い振動で記憶媒体が破損することがあります。
これらのリスクに対処するには、定期的なバックアップや人為的ミスを減らすために従業員への教育をする、データ破損に強い勤怠管理システムの導入が有効です。
クラウド型(SaaS)の勤怠管理システムは製品によってセキュリティ品質が異なる
ここからは、クラウド(SaaS)型勤怠管理システムのセキュリティについて詳しく解説していきます。
前述の通り、クラウド型(SaaS)勤怠管理システムの中にも、高度なセキュリティ品質を誇る製品があります。ただし製品や提供会社(ベンダー)によって、安全性やセキュリティ対策への取り組み方が大きく異なるため、正しく製品を選ぶことが重要になります。
製品によって特に大きな違いが出るのは、以下2つのポイントです。
- 採用しているシステム基盤によるセキュリティ品質の違い
- カスタマイズ性によるセキュリティ品質の違い
次章からは、それぞれのポイントによるセキュリティ品質の違いと、具体的な製品の選び方を解説していきます。
比較ポイント1.システム基盤による違いと製品の選び方
製品によって使っているシステム基盤は様々です。Salesforce(以下セールスフォース)など世界的に信頼性の高い基盤を採用している製品もあれば、ベンダーが自社開発した基盤を使っている製品もあります。ベンダーが自社開発した基盤のみで動いているシステムの場合、製品によっては信頼性に不安が残る場合もあるため注意が必要です。
システム基盤とは?
アプリケーションを動作させるための制御や最適化といった、システムの環境を整えるための土台となるシステムのことを指します。システムを適切に動作させるあらゆる要素が含まれるため、「システムインフラ」とも呼ばれています。
特に信頼性の高いクラウドシステムの基盤には「セールスフォース」があります。セールスフォース基盤は以下の特徴を満たすため、セキュリティの信頼性が非常に高いと言えます。
- 定期的なアップデートが実施されている
- データバックアップが自動的に取れる
- 情報セキュリティ対策やコンプライアンスに関する認証を取得している
定期的なアップデートは、新たに発見されたセキュリティの脆弱性を修正し、最新の脅威に対するセキュリティを強化する役目を果たします。
データバックアップの自動化も、勤怠管理システムの安全性を高める上で非常に重要な要素です。定期的かつ確実にデータのバックアップが行われれば、ユーザーは余計な手間をかけることなく、システムの安全性を担保できます。
またセールスフォース基盤はクラウドを対象とする多数のコンプライアンス認証を取得しているため、国際的にも信頼性の高い基盤として認識されています。
セキュリティに優れたシステム基盤を持つ製品の選び方
クラウド型の勤怠管理システムを導入する際は、どのような基盤を使っているか、また自社開発の基盤である場合は、どのようなセキュリティが施された基盤であるかをベンダーに直接確認してみましょう。
具体的には、クラウドシステムの基盤として信頼性や安全性が評価されている以下の基盤が用いられているシステムを選ぶのがおすすめです。
- セールスフォース基盤
- AWS(Amazon Web Service)基盤
いずれも、クラウドシステムのプラットフォームとして国際的に評価されているシステム基盤です。あらゆるセキュリティ対策が講じられており、コンプライアンスにも真摯に取り組んでいます。上記の基盤を用いた勤怠管理システムであれば、セキュリティの安心度は十分に高いと言えるでしょう。
比較ポイント2.カスタマイズ性による違いと製品の選び方
クラウド型の勤怠管理システムは、製品によってカスタマイズ性の幅が大きく異なります。求める要件に合わせた柔軟な開発ができる製品もあれば、製品によって決められた設定の範囲内でのカスタマイズに留まる製品もあります。
高度なセキュリティ品質を求める場合は、可能な限り柔軟なカスタマイズができる製品を選ぶ方がおすすめです。
カスタマイズ性に優れた製品の選び方
カスタマイズ性に優れている製品かどうかは、インターネットなどで自力で確認するのが難しい面があります。公式ホームページなどでは、どのレベルまでカスタマイズできるのか、どのような要件に対応できるのかまでは記載されていないことが多いからです。
そのため、ベンダーに「自社の求める要件を満たした開発ができるか」を直接相談するのが最も確実な方法です。
この後に紹介するクラウド型勤怠管理システムはいずれもカスタマイズ性に優れた製品です。気になる製品があった場合は、自社の要件に対応できるかできないかを実際に問い合わせて確認してみることをおすすめします。
セキュリティを重視する大企業にもおすすめのクラウド型の勤怠管理システム3選
上記で紹介してきた「安定したシステム基盤」や「カスタマイズ性の高さ」を満たす、具体的なクラウド型勤怠管理システムを3つ紹介します。例えば「チムスピ勤怠エンタープライズ」は、セールスフォース基盤を採用していて柔軟なカスタマイズにも対応可能です。
いずれもセキュリティ対策に力を入れており、セキュリティ品質を気にする大企業の導入事例も数多くある製品になっています。
チムスピ勤怠エンタープライズ
提供形態 | クラウド型 |
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初期費用 | 要問い合わせ |
月額料金 | 要問い合わせ |
導入企業例 |
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※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。
チムスピ勤怠エンタープライズは、従業員数1000名以上の大企業向けに開発されたクラウド勤怠管理システムです。10万人規模の巨大企業まで対応可能な柔軟性を持ち、多様な勤務形態に標準機能で対応できる点が特長です。
セキュリティ面では、世界中の政府機関やグローバル企業で採用されており、世界最高水準のセキュリティを誇るSalesforce Platformを基盤としています。Salesforce Platformでは、年間数千億円規模の大規模保守運用投資により、セキュリティが常に最新の状態に保たれています。加えて、クラウドを対象とする多数のコンプライアンス認証を取得しているのも強みです。
また、チムスピ勤怠エンタープライズでは、プライバシーマーク・ISMS認証を取得しており、組織的・物理的・人的・技術的な安全管理措置を徹底しているなど、セキュリティに関して高い安全性と信頼性を誇るのが同ツールの特長です。
1800社以上の導入実績から得たノウハウを活かし、固定労働制、変形労働制、フレックスタイム制、みなし労働時間制など、様々な業種や部門で求められる勤務形態を網羅しているのも強みです。さらに、企業独自の勤務形態も登録可能で、大企業の複雑な勤怠管理ニーズにも対応できます。
チムスピ勤怠エンタープライズの強み
- 大規模組織でも安定稼働できるクラウド基盤
- 国内外ERPパッケージを含む外部システムとの連携
- 発令情報に伴うマスタ・権限メンテナンスの負荷軽減
- グループ会社を含む複数会社での同一環境利用・所属兼務への対応
TimePro-VG
引用:TimePro-VG
提供形態 | オンプレミス型、クラウド型 |
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初期費用 | 要問い合わせ |
月額料金 | 要問い合わせ |
導入企業例 |
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※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。
アマノ株式会社の「TimePro-VG」は、90年以上の実績とノウハウを結集した、中堅〜大手企業向けの高性能勤怠管理システムです。クラウドとオンプレミスの両方に対応しており、企業の多様なニーズに柔軟に対応可能です。
セキュリティ面では、アマノグループの「情報セキュリティ基本方針」に基づいた厳格な管理体制を敷いています。この方針は、情報の機密性、完全性、可用性を維持するための対策を講じ、法令遵守や継続的な改善を約束するものです。また、プライバシーマークの認定を受けており、個人情報保護にも万全を期しています。
さらに、全役員・従業員を対象とした定期的な情報セキュリティ教育を実施し、常に最新のセキュリティリスクに対応できる体制を整えています。
累計出荷本数50,000本以上、導入企業20,000社以上という実績を持ち、多くの企業から信頼を得ている点も強みです。特に、複雑な勤務体系や大規模な従業員管理が必要な企業に適しており、「勤怠にハイクラスを」というコンセプトのもと、高度な機能を提供しています。
TimePro-VGの強み
- 労務リスクの自動検知と通知機能により、残業時間超過や有給休暇取得不足などを即時に把握可能
- テレワーク、変形労働制、フレックスタイム、シフト勤務など、多様な働き方に対応
- 企業固有の業務フローに柔軟に適応し、専門SEによる丁寧な導入サポートでスムーズな運用を実現
KING OF TIME
引用:KING OF TIME
提供形態 | クラウド型 |
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初期費用 | 0円 |
月額料金 | 登録人数×300円/月(税別) |
導入企業例 |
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※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。
KING OF TIMEは、56,000社以上の導入実績を持つ、クラウド型勤怠管理システムです。多彩な打刻手段と豊富な機能を備え、柔軟な設定が可能なため、規模や業種を問わず幅広い企業に選ばれています。
セキュリティ面では、ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)を取得し、厳格なセキュリティ管理体制を構築。外部からの不正アクセス防止策として、ファイアウォールによるサービスの絞り込み、SQLインジェクション対策、クロスサイトスクリプティング対策、ブルートフォースアタック対策など、多層的な防御策を講じています。
さらに、すべてのサーバー機器は二重化されており、サーバーダウン時でもサービスが停止することはありません。インターネット回線も二重化され、常に安定したサービス提供を実現しているのも強みです。
2024年4月から時間外労働上限規制の適用範囲が拡大されましたが、KING OF TIMEは物流・運輸、医療、建設といった勤怠管理の難易度が高い業種にも対応可能です。
KING OF TIMEの強み
- 20年以上の実績に裏付けられた充実したサポート体制と高い安定性(動作速度・セキュリティ)
- 給与計算サービス(マネーフォワードクラウド、freeeなど)やシフト管理、工数管理ツールとの豊富な連携機能
- 英語設定やタイムゾーン設定により、海外企業での導入にも対応
大企業でクラウド型の勤怠管理システムを使っている事例
セキュリティの懸念を抱きやすい大企業においても、クラウド型の勤怠管理システムを導入している事例は数多く存在します。その中から、セキュリティと業務効率化の両立を果たした事例を2つご紹介します。
合同会社DMM.com:無償アップデートで常に最新の法令・制度に対応できる点が決め手
合同会社DMM.comは、会員数3,900万人を誇る総合サービスサイト「DMM.com」を運営し、様々な領域で60以上の事業を展開している企業です。約2,300名の従業員が多種多様なプロジェクトに参画している、大規模な組織です。
同社は、勤怠と工数の管理システムが分かれていたため、正確な工数把握に多くの時間を要していました。また、直接雇用と非直接雇用の従業員が別々に管理されており、工数計算や会計への計上に時間がかかっていました。
そこで、勤怠と工数を一元管理できるシステムの導入を決意。
勤怠・工数管理システムの中でも、オンプレミスとクラウド型システムの選択で悩みましたが、最終的にはクラウド型のチームスピリット(旧TeamSpirit)を選択しました。決め手となったのは、無償アップデートによる最新法令・制度への対応や障害時の対応ができるという安心感、Mac対応などの柔軟性です。これらの利点が、カスタマイズ性の高いオンプレミスシステムよりも重要だと判断されました。
導入の結果、勤怠と整合性のとれた工数を簡単に把握できるようになっただけでなく、入力・承認の状況を一覧化し、作業依頼の通知ができるようにもなりました。さらに、休暇の種別ごとの管理が容易になり、多様な勤務体系の管理も実現しました。
同社のような大手企業においても、クラウド型システムを導入し、セキュリティと利便性の両立を実現しています。
参考:スピーディーに変化し続ける組織で、約2,300名の従業員が多種多様なプロジェクトに参画。正確なプロジェクト工数管理を実現すべくTeamSpiritを選択
東京理科大学:既存のセールスフォース環境との親和性が高く、自動アップデートができる点が決め手
学校法人東京理科大学は、約3,500名の教職員が在籍し、「世界の理科大」を目指してグローバルな展開を進めている大学です。
同大学では、勤怠管理のペーパーレス化と労働時間の全体把握が課題となっていました。また、自校でのシステム開発はコストとリソースの都合で難しいという問題がありました。
そこでクラウド型勤怠管理システムのチームスピリット(旧TeamSpirit)を導入することに。導入の決め手となったのは、既存のセールスフォース環境との親和性が高く、自動アップデートによる運用負荷の軽減が可能だった点です。また、多言語・マルチデバイスに対応しており、「世界の理科大」を目指す同大学のニーズに合致した点なども決め手でした。
導入の結果、勤怠の締め作業にかかる時間が短縮され、労働時間等のリアルタイムな可視化が実現し、先手の労務管理が可能になりました。また、休暇の取得可能日数等が可視化されたことで、職員の意識が変わり、適切な休暇取得が促進されるように。さらに、メンテナンス不要でアップデートされるため、業務を止める必要もなくなりました。
東京理科大学のような大規模な教育機関でもクラウド型システムを導入し、セキュリティと利便性の両立を実現しています。同事例も、クラウド型システムのセキュリティに不安を感じている教育機関や大規模組織にとって、導入を検討する際の参考になるでしょう。
参考:グローバルに羽ばたく東京理科大学 | チームスピリット
セキュリティが安心・安全なクラウド型勤怠管理システム提供会社の特徴3選
セキュリティ性能の高いシステムを選ぶためには、提供会社(ベンダー)が行っているセキュリティ対策の取組についてもチェックできると安心です。
情報セキュリティ対策がしっかりと行われているベンダーには、以下3つの特徴があります。
- 安全管理措置に基づいたセキュリティの取り組みを公表している
- 情報セキュリティに関する認証を取得している
- 経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」の要件を満たしている
提供会社のセキュリティに依存せざる得ないことから、クラウド型勤怠管理システムの導入に不安を感じている方も多いかもしれません。しかし、上記のような対策を行っているベンダーであれば安心です。
ベンダーが3つの特徴を満たしているかは、以下の方法で確認できます。
- ベンダーのホームページで、セキュリティ・情報保護の方針を確認する
- 製品のサービスページのセキュリティの項目を確認する
- ベンダーに直接問い合わせる
それでは、3つの特徴をそれぞれ確認していきましょう。
特徴1.安全管理措置に基づいたセキュリティの取り組みを公表している
安全管理措置とは、個人情報の取扱事業者に求められる個人データの取り扱いに関する指標のことです。
ホームページ等で、安全管理措置に基づいたセキュリティに関する取り組みを公表している事業者は、セキュリティ意識の高い事業者だとみなすことができるでしょう。
なお安全管理措置は大きく4つに分類されており、いずれも個人情報保護法によって定められた義務とされています。
安全管理措置 | 取り組みの例 |
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組織的安全管理措置 |
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人的安全管理措置 |
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物理的安全管理措置 |
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技術的安全管理措置 |
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特徴2.情報セキュリティに関する認証を取得している
クラウド型勤怠管理システムのベンダーを選択する際は、セキュリティに関する認証を取得しているかどうかも重要な判断基準となります。
特に、以下の二つの認証を取得しているベンダーが望ましいでしょう。
プライバシーマーク(JIS Q 15001)
一つ目は、プライバシーマーク(JIS Q 15001)です。同認証は、ベンダーが日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に準拠した「プライバシーマークにおける個人情報保護マネジメントシステム構築・運用指針」に基づいて、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備していることを示します。
プライバシーマークを取得しているベンダーは、個人情報の取り扱いに関する厳格な基準を満たしており、顧客データの保護に高い信頼性があることの証明となります。
ISMS(JIS Q 27001(ISO/IEC 27001))
二つ目は、ISMS(JIS Q 27001(ISO/IEC 27001))認証です。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)適合性評価制度は、国際的に整合性のとれた、情報セキュリティマネジメントシステムに対する適合性評価制度です。
同国際規格に基づく認証は、ベンダーがISMSの認証基準であるJIS Q 27001(ISO/IEC 27001)に適合した、包括的な情報セキュリティマネジメントシステムを構築・運用していることを証明します。
プライバシーマークとISMS、これら二つの認証を取得しているベンダーは、各機関からのセキュリティの高さが認められており、クラウド型であっても高い安全性を得られるでしょう。
特徴3.経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」の要件を満たしている
経済産業省の「クラウドサービスレベルのチェックリスト」は、クラウドサービスのセキュリティを評価する上で役立ちます。同チェックリストには、情報セキュリティに特化した項目が多く含まれており、ベンダーのセキュリティ対策の実施状況を詳細に確認できます。
例えば、データの暗号化やアクセス制御、脆弱性対策、インシデント対応など、多岐にわたるセキュリティ要素を網羅しているため、総合的なセキュリティ評価が可能になります。
クラウド型勤怠管理システムにおいて、同チェックリストの要件を満たしているかどうかは、そのシステムのセキュリティレベルを判断する重要な指標となります。要件を満たしているシステムを選択することで、企業は従業員の個人情報や勤怠データを、より高いセキュリティ水準で保護可能です。
以下は勤怠管理システムのベンダー、チームスピリットが公表しているチェックリストですが、以下のように自社の対策状況が公表されてあるかをホームページなどで確認しましょう。
参考:経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」に対するチームスピリットの適合状況一覧表|チームスピリット
まとめ|クラウド型勤怠管理システムはセキュリティ対策を重視している製品を選ぼう
勤怠管理システムのセキュリティ対策が不十分な場合には、ウイルスの感染や不正アクセスなどの問題が生じる恐れがあります。しかし、本記事でご紹介した以下のような特徴を有したシステムであれば、セキュリティ性が高く、安心してご利用いただけます。
クラウド型の勤怠管理システムについては、以下の特徴を満たす製品であれば高いセキュリティ品質が確保できるでしょう。
- 「セールスフォース」や「AWS」といった安定したシステム基盤を採用している
- 自社の要件に合ったカスタマイズが行える
チムスピ勤怠エンタープライズであれば、上記のポイントを満たしているので、ぜひこの機会にご検討ください。クラウド型でありながらシステムの柔軟性が高く、各社の独自業務フローに合わせた設計や設定も可能です。
大企業向けのクラウド型勤怠管理システムについて比較したい場合は、ぜひ以下記事もあわせてご覧ください。
勤怠管理システムのおすすめ12選を比較|規模別に機能や価格を解説
自社に最適な勤怠管理システムをお探しの方へ
- 既存システムでは機能や柔軟性が不足しており、その課題を解決したい
- 就業規則の変更や法改正に都度対応できるシステムを利用したい
- 自社に合わせたシステム運用を提案・サポートしてもらいたい
このような企業には、100以上の勤務パターンへの対応実績があり、会社独自の細かいルールや法改正にも柔軟に対応できる勤怠管理システム「チムスピ勤怠」が最適かもしれません。
解決できる課題や運用イメージなどを具体的にまとめた「チームスピリット サービスご紹介資料」をご用意しました。勤怠管理システムの導入をご検討中の方は、まずは一度ご覧ください。
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